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我輩は黒猫である 9

 我輩のテリトリー(一応ジェームズの家)に不法侵入する輩について
も話しておくことにしよう。週に一度やってくるハウスキーパーは訪問
自体は承知しているので問題ない。
我輩が問題視しているのはジェームズの悪友どもだ。奴らが帰った後、
我輩は最低半日はジェームズに文句を言い続ける。鈍いジェームズも我
輩の不満を察しておやつで誤魔化そうとするが、我輩は断じて誤魔化さ
れはしない。
 まず、シリウス・ブラックについて。こいつは何故か犬くさい。
そして、我輩が黒猫であることに対する差別発言が不愉快きわまりない。
本来、我輩は人見知りな性質であるし、来客時には身を隠している。
しかし、仔猫だった頃は階段を上るのも一苦労で逃げ遅れることが多か
った上、ジェームズが我輩の愛らしさを自慢したがっていたので、人前
に出されることが不本意ながらままあった。
「黒猫は不吉だぞ」
シリウスは我輩を一目見るなり、そう言い放った。我輩は黒猫がその
黒い色ゆえに迫害されてきた歴史を知っている。ただの迷信だ。
ジェームズはシリウスの迷信深さを笑っていたが、我輩はまだほんの仔
猫だったが笑って済ませてやるつもりは毛頭なかった。
それからというもの、シリウスがこの家にやって来た場合、我輩は必
ず奴の前を横切ることにしている。そして、猫なら簡単なことだが足音
を消してこっそり近づいて奴の進路に座りこみ、敢えて跨がせてやるの
だ。黒猫が前を横切る、黒猫を跨ぐと不幸になると俗に言われているか
らだ。シリウスが毎回、悲鳴をあげて騒ぐ声を尻目に我輩はさっさと身
を隠す。近頃では、ジェームズもシリウスの臆病さにはちょっと困っ
てるんだ、と我輩に打ち明けるようになっている。
大体、シリウスは、この家に来るたびに黒猫が前を横切り、黒猫を跨
いでいるのに無事に生き延びているではないか。馬鹿につける薬がない
というのは真実である。

拍手してくださった方々、どうもありがとうございます。
 とても嬉しいです。
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プロフィール

樹里

Author:樹里
ハリポタのスネイプ教授が
大好きです。わりと腐話が
多いのでご注意ください。
本や漫画の感想も書きます。

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